今回のキーワード
★水をぶどう酒に変える
自分の熟成時間を大切に・・・
春に芽吹いた若葉は、夏にたくさんの日差しを浴びて、秋には紅葉して落ち葉となり、、冬には土に還っていく。
落ちた落ち葉は微生物により分解・熟成をされ、新たなエネルギー(栄養)となり、また、若葉にエネルギーを与える。
太古の化石は液体になり、車を動かすエネルギーになる。
ワイン・ウイスキーも、熟成期間があるために、熟成年数によって深い味わいが生まれる。
自然界では、何かが何かに変わるとき、必ず熟成期間が必要とされている。
では、僕らの社会はどうでしょうか?もっと早く、もっと便利に、もっと快適に、もっともっとにより文明が発達してきた。
もちろん、僕もその恩恵を受けている。
でも、最近、思うことがある。
もっともっとと進む文明の変化に人自身がついていけていないのではないだろうか。
例えば、3日でやせるダイエット法とか、1週間でマスターする英会話とか、何か自分を変えようとするのにも、もっと早くを求めてしまう。
でも、人も自然界の中の動物なので、3日で何かを変えることはできない。
その結果、諦めてしまう。
自然界の熟成には2つのパターンがある。
熟成の結果、発酵をして良きエネルギーになるか、それとも、熟成の結果、腐敗をして悪きエネルギーになるかのどちらか。
自然界は発酵も腐敗も紙一重のバランスで成り立っている。
例えば、ファームの仕事でエネルギーが高い堆肥を早く作りたいと思い、ヌカや水分のバランスを間違えるとそれは堆肥にはならずに腐敗をして終わってしまう。
きっと、人も一緒だと思う。
すぐに結果を求めるのではなく、熟成期間を大切にしてどう過ごすのか?そのことに意識を向ける必要があると思う。
せっかく蒔いた種を腐らせてはもったいないから。