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売れない営業と売れる営業のちがい|「新規顧客」が「100回顧客」に変わるより

物質的に豊かに現代は、物が売れない時代になった。

しかし、企業は商品やサービスを販売することによって成り立つもの。

物やサービスが売れないこの時代に、どうすれば商品やサービスが売れるのだろうか?

それは、顧客の問題の解決や夢などのニーズを汲み取り、そのニーズに応えるための商品やサービスを販売すること。

そのために、これからの営業は、顧客に商品を売る営業ではなく、顧客のニーズに応えるカウンセリング営業が求められてくる。

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売れない営業と売れる営業のちがい

社会が発達していく段階では、顧客の不便を解決するための物やサービスが、そのまま売れる時代だった。

しかし、顧客が満たされた現代は、商品だけでは売れない時代になり、営業方法も変えていく必要がある。

売れない人は、「ココロを開くアプローチ」や「問題意識を引き出す」プロセスをなおざりにして、いきなり「利益と可能性のイメージ」のプロセス、つまり「売り込み」に力を注いでしまいます。

一方、「売れる人」は力の入れどころが全然違います。まず、「ココロを開くアプローチ」を一生懸命やりながら、「問題意識を引き出す」ことに力を入れる

~1枚のアンケート用紙で「新規顧客」が「100回顧客」に変わる!より~

売れない営業は、商品を売ろうとする人で、売れる営業は、顧客のニーズを汲み取ったうえで、適切な商品を提案する人。

カウンセリング営業とは

これからの営業は、顧客のニーズを汲み取るカウンセリング営業が求められるようになる。

お客様の問題や悩み、あるいは夢や目標をしっかりと聴き、それに対して専門的な知識・サービス・技術・商品などで、解決あるいは実現の手助けをする。このような営業法を、「カウンセリング営業」と呼びます。

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カウンセリング営業では、商品を説明する前に、顧客の話を聞くことからはじまる。

では、なぜ現代は顧客の話を聞くところから営業をはじめる必要があるのだろうか?

カウンセリング営業が必要な理由

いまの時代はモノであふれかえっています。サービスもそうですね。そして、モノやサービスに関する情報も同じようにあふれかえっています。自分ひとりでは、モノやサービスを選ぶことが、とても難しい時代に なってしまいました。

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社会が豊かになり、物や情報があふれた結果、顧客が商品やサービスを選べないようになった。

そして、似たような商品であふれ、過剰なキャッチコピーが増え、不安を煽るように商品を売ろうとするから、顧客は、本当に何がいいのか、本当は何が必要なのか、何が正しくて何が間違いなのかがわからない。

わからないから、顧客は一方的に商品を売ろうとする営業に警戒するようになり、その結果、更に売れなくなり、販売方法が過激になるというジレンマに陥っている。

その時代だからこそ、しっかりと顧客と向き合うカウンセリング営業が求められるようになってくる。

欲しいのはモノやサービスではなく、問題の解決や夢の実現なのです。ですから、最初にお客様の問題や悩み、夢や目標などをしっかりと聴かないといけないのです。

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カウンセリング営業の4ステップ

では、どのような手順でカウンセリング営業をすればいいのだろうか?

「カウンセリング営業」のプロセスは、大きく4つに分かれます。

  1.  ココロを開くアプローチ
  2.  問題意識を引き出す
  3.  利益と可能性のイメージ
  4.  オープニング(クロージング)

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ステップ1 ココロを開くアプローチ

まず大切なことは、相手に「この人の話なら聞いてもいいな」と思ってもらうことです

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まずは、顧客との信頼関係を育てることであり、お互いが心を開いて話せるようになること。

そのためには、商品やサービス、販売員に嘘や偽りがないことが大前提になる。

そのうえで、販売員は顧客の問題や悩みをじっくりと聞いて、顧客のニーズを明確化していく能力が求められる。

ステップ2 問題意識を引き出す

しかし、顧客の問題や悩みを聴くことができても、顧客が本当に「求めていること」が出てこないときがある。

それは顧客自身が自分のニーズに気づいていないから。

お客様は、自分の問題や夢について明確なイメージを持っていないことがふつうです。お客様自身が気づいていない問題に、自力で気づいてもらうことで、それを解決したいという願望が生まれます。

~1枚のアンケート用紙で「新規顧客」が「100回顧客」に変わる!より~

売れる営業とは、顧客自身が気づいていないニーズを気づかせることがうまい人であり、顧客のニーズに応えるために、自社の商品の提案できる人。

それに気づいて初めて「問題を解決したい」、「夢や目標を達成したい」という願望が生まれます。そして、その後初めて、あなたの商品やサービスに関心を持ってくれるのです。

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商品を買ってもらうのではなく、その商品が必要だから売ってくださいと思ってもらえるかどうかがポイント。

ステップ3 利益と可能性のイメージ

ステップ3で、顧客はようやく商品に興味を持ち始める。

ここから、顧客のニーズを実現させるために、商品やサービスを提案できる。

お客様は、自分自身の問題や、夢や目標などにはっきり気づいていることは少ないものです。しかし、これらに自力で気づくことで、問題を解決したい、夢をかなえたいというニーズが発生し、そうなって初めてあなたの商品やサービスに関心を持ち始めるのです。

~1枚のアンケート用紙で「新規顧客」が「100回顧客」に変わる!より~

顧客のニーズが明確化されないなかで、商品を売ろうとすると、商品の特徴や値段といった説明になる。

一方、顧客のニーズが明確化され、そのニーズを実現するために、商品が必要であることが理解できれば、提案になる。

説明と提案の違いは、顧客視点に立って商品やサービスの説明ができるかどうかの違いになる。

ステップ4 オープニング(クロージング)

商品説明が終わり、契約フェーズを一般的にはクロージングという。

成約をクローズと思うのか、このあとのアフターフォロー(つまり、リピート購買)へのオープンと思うのか、この意識の差はとても大きい

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確かに、顧客にとっては商品やサービスを購入することが、自分のニーズを実現するためのはじまりになる。

よって、契約フェーズをオープニングというのは、顧客視点に立ったとき、理にかなっている考え方だと思う。

リピート客になってもらうためにも、商品販売後のアフターフォローも、営業には求められる。

営業ノウハウよりも営業のあり方

ここまで紹介したカウンセリング営業はひとつの方法論。

しかし、方法論だけ学んでも、カウンセリング営業はできないと思う。

なぜならば、顧客が心を開くかどうかは、営業の人間性によるから。

一番大切なことは、あなた自身の人としての「あり方」なのです。人としてのあり方を決めるのは、ビジョンと志。

ビジョンや志を語ることで、お客様は共感し、「この人は、こんな想いで仕事をやっているんだ。だったら、応援してあげたいな」という気持ちになります。

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顧客の話を聞くとき、商品を売るために話を聞くのと、顧客のニーズをくみ取るために聞くのでは、話の聞き方が変わってくる。

売れる営業とは、売ろうとする気持ちを手放せる人なのだと思う。

新規顧客が100回の顧客に変わるには?

本のタイトルである、「新規顧客が100回の顧客に変わる」ためにはどうすればいいのだろうか?

お客様の悩みや夢をしっかりと聴き、そのお客様に寄り添った専門的な提案ができれば、お客様は大いに満足し、あなたのお店に何度も通うリピーターになってくださるのです。

~1枚のアンケート用紙で「新規顧客」が「100回顧客」に変わる!より~

100回のリピートは大げさかと思いますが、要は、カウンセリング営業で、店と顧客との信頼関係を育てることで、新規顧客がリピート客になるということ。

まとめ

「1枚のアンケート用紙で「新規顧客」が「100回顧客」に変わる!」は、エステサロンの集客がメインで書かれています。

また、一般スタッフでもカウンセリング営業ができるように、アンケート用紙でのカウンセリング営業方法が紹介されています。

基本、エステサロンの集客方法の本ですが、異業種の営業でも勉強になる本だと思います。

「売るのが苦手」の人にはオススメの本です。

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  • この記事を書いた人

sekiguchi.takeshi

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