今回のキーワード
★現実を楽しむ
いつでも「いま」を楽しむこと
夏あら秋になることは、百穀がまだ熟していないが、どうして秋の実りがないことがあろう。わせ・なかて・おくてが相次いで熟し、ついに百穀ことごとく熟すようになる。熟しないものを心配するのが、これまた人情の常である。しかし、まだ熟しないものを心配するより、すぐに熟したものを取入れる方が、どれをほど良いかわからぬ。
お米は秋に実るもの。
夏に、お米が実ることを心配するぐらいなら、夏に食べられるものを楽しむこと。
夏は夏のスイカやトマトを楽しみ、秋には秋のさんまや新米を楽しむこと。
それは、季節のいまを楽しむこと。
カウンセリングでお話を聞いていると、いま不安を感じている人がとても多い。
確かに、社会情勢・天災・人間関係などで、不安に感じることが多いと思う。
でもね、不安というのは、いまにあるのではなく、自分の見えぬ先の未来にあるもの。
それは、夏に秋の新米が、食べられるかどうかを心配するようなもの。
自然界のものは、熟すまでに時間が必要。
まだ熟し切れていない未来をいま不安に思うより、いま熟したものを見つけていまそれを楽しむこと。
金次郎が活躍した1800年当時の人も、また、2013年の人も、本質的には同じようなことを悩んでいるのだと思います。
社会文明が変われども、人はなんにも変わっていない。
だからこそ、いまふたたび昔の人の知恵を学ぶ必要があるのかもしれませんね。
続きを明日書きます。